2023年10月から適格請求書等保存方式(インボイス制度)が始まる。国に納付する消費税額の計算時に、仕入税額控除の適用を受けるには、帳簿と売り手が発行する適格請求書(インボイス)の保存が要件となる。農業者の場合、消費者への直売は従来の取引と変わらず、JAや卸売市場などへの委託販売では、発行義務を免除する特例が設けられた。ただ、インボイスの発行は登録を受けた課税事業者に限られるため、免税事業者の農業者が売り先(買い手)の課税事業者からインボイス発行を要求された際、取引条件の変更や課税事業者への転換を求められる可能性がある。制度を正しく理解し、慎重な対応が必要だ。
(3面・ビジネス)










