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かんきつ栽培+パーラー経営 瀬戸内各地の農家と連携【5月2週号 広島県】

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 【広島支局】尾道市の向島にある「しまなみファーム合同会社」の代表社員・村上幸志〈こうし〉さん(54)は、瀬戸内各地から果物を仕入れ、「尾道観音山フルーツパーラー」を経営。作物の生産だけではなく、消費者のニーズを考えた販売にも力を入れる。パーラーは昨年12月、和歌山県を拠点に全国展開する観音山フルーツパーラーのフランチャイズ店としてオープン。かんきつを栽培する村上さんは「農家同士で連携し、しまなみの農業を盛り上げたい」と、果物を仕入れるため生産者と自ら交渉した。旬の果物を使ったフルーツパフェなどを提供するほか、併設するマルシェで生果や加工品を販売する。地元の向島で農業を始める際、売る場所から確保したという村上さん。「パーラーは販売所としての機能がある。売れる作物を作ることが大事」と話す。より多くの人に知ってもらうため、写真共有アプリ「インスタグラム」などのSNS(交流サイト)で積極的に情報を発信する。「SNSやメディアを見て来てくれる人の中には、島根や伊勢、神戸など県外のお客さんも多い」と、1日140人ほどが来店することもある。「向島まで来て良かったと思ってもらいたい。『おいしかった』という声は励みになる」。3月下旬にレモンを200本定植した村上さんは「収穫できるようになったら、うちのレモンもパフェに使いたい」と話す。

〈写真:「これからは『ジャバラ』『石地』『ゆら早生』に力を入れたい」と村上さん〉