ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

松の枯れ葉を堆肥に 好評のブランド野菜【6月2週号 和歌山県】

220616_7.jpg

 【和歌山支局】美浜町の田口則男〈たぐち・のりお〉さん(73)は、景勝地「煙樹ヶ浜〈えんじゅがはま〉」の松葉を堆肥にして栽培する「松野菜」のブランド化に、仲間とともに取り組む。田口さんが会長を務める「煙樹ヶ浜堆肥ブランド研究会」では、松林に堆積する松の枯れ葉を堆肥にして利用。田口さん自身は30アールで「松きゅうり」を栽培する。「未使用バイオマス資源の松葉を活用することで、松林の保全、農作物のブランド化による地域農業の振興にもつながる」と田口さん。松野菜はJA紀州に出荷するほか、地元のスーパーやサービスエリアで販売する。シャキシャキとした食感が好評で、県内外にリピーターがいるという。「自治体の協力で機械を導入し、効率よく松葉を回収できるよう取り組んでいるが、まだ足りない状況。この農法を次世代に継承していければ」と話す。

〈写真:松きゅうりの管理に励む田口さん〉