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収入保険を支えに イチゴ栽培の拡充目指す【9月3週号 奈良県】

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 【奈良支局】「収入保険に加入していたおかげで、経営を続けることができた」と話す桜井市の北嶋真大〈きたじま・まさひろ〉さん(30)。2020年にトビイロウンカが異常発生し、水稲に甚大な被害が発生した。「何が起こるか分からないので、不安を解消するため収入保険に加入することを決めた」と話す。21年はイチゴにうどんこ病が発生し、収量の減少に伴い収入も落ちた。新型コロナウイルス感染症の影響で観光客向けの販売店から注文が減ったことが重なり、売り上げは大きく減少した。つなぎ融資を申請したところ、「早く融資してもらえ、来シーズンの資材購入に充てることができて本当に助かった」と北嶋さん。過去にもイチゴにダニが発生したことで、株が小さく、花は咲かず、果実が実らなかったことがあり、売り上げが減少した。現在はイチゴ28アール(ハウス7棟)、水稲800アールを経営する。「今後、何かあっても収入保険に加入していれば安心して経営を続けられる」と北嶋さん。「収入保険は万が一のときの備え。収入が安定すれば、経営規模も拡大することができる」と未加入者へアドバイスする。今後について「イチゴの栽培面積を50アールまで拡大して、より良い品質を追求していきたい」と意気込む。

〈写真:イチゴのランナーを育てる北嶋さん。「農家にとって収入保険は良い保険」と話す〉