輸入飼料価格が高騰する中、水田を活用して省力的に生産できる国産の濃厚飼料原料として子実用トウモロコシが注目を集めている。大豆や麦との輪作で連作障害の緩和が期待できるほか、主食用米に比べ10アール当たりの労働時間が少なく、時間当たりの所得が高水準などの利点がある。米価下落や国の事業による支援拡充などを背景に面積が拡大しており、今年4月には生産者団体で組織する日本メイズ生産者協会も発足した。貯蔵庫や流通網の整備、販路開拓など課題は多いものの、高品質・安定生産へ技術開発が進むなど、生産現場の取り組みが広がっている。
(1面)
〈写真:汎用コンバインに子実用トウモロコシ用のアタッチメント「コーンヘッダー」を装着して収穫する〉