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備えて安心 収入保険+園芸施設共済【11月4週号 山口県】

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山口県阿武町  長嶺 淳〈ながみね・あつし〉さん(76)
 収入保険に加入していることで安心感を得られ、経営に集中して取り組めています。2020年に、ホウレンソウの新芽がケナガコナダニの被害に遭い生育しなかったことや高温障害の影響を受けたことで、約8割が商品にならず、今までにない減収となりました。また、いつも支えてくれる妻が体調不良になり、作業できない時期が重なったため、収入保険に加入していることで減収を補てんすることができ、ありがたかったです。収入保険は、今までの農業共済制度と比べ、対象作物などの補償範囲が広く、基準収入の9割を上限とした補償に魅力を感じて加入を決めました。近年は、とにかくケナガコナダニの対策に困っています。ダニの被害を受け、芯が黒くなってしまったホウレンソウは、商品としての価値がなくなります。専門家の研修を受けて、堆肥の量や状態などを工夫したり、年3回から4回の作付け時期ごとに3種類の薬剤を使い分けたりしますが、耐性を持ったダニが発生します。病害虫、自然災害などさまざまなリスクに備えるためにも、収入保険の加入は必要です。園芸施設共済には、ホウレンソウ栽培を始めたころから20年近く加入しています。過去には、風害や雪害で共済金を受け取った経験があります。近年は、異常気象による災害が各地で発生しています。作物も施設も保険に加入し、安定した経営と面積を維持していきたいです。
 ▽ハウス14棟(ホウレンソウ22アール)
 (山口支局)

〈写真:「収入保険は農業共済制度の対象作物にはないホウレンソウも補償対象となるので助かります」と長嶺さん〉