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排水徹底、効率的な麦栽培【6月4週号 山口県】

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 【山口支局】「みんな幼いころから知っている気心の知れた仲です。一緒に農業をやってきて、賞をいただいたことは励みになります」と話すのは、山口市の農事組合法人八方原〈やかたばら〉で麦栽培を担当する本田昇さん(64)。小麦「せときらら」を約12ヘクタール栽培する同法人は、今年3月に令和4年度全国麦作共励会集団の部で全国米麦改良協会会長賞を受賞した。組合長の杉山均さん(74)は「麦栽培を始めた当初、この辺りは湿田で麦が育ちませんでした。本田さんが主体となり、排水対策や効率的な作業計画を立ててくれるおかげで、収量と品質を保てるようになりました」と話す。アッパーカットロータリーを導入した排水対策のほか、散布作業や刈り取りを想定した植え付けで作業を効率化。さらに、地区の働き盛りの世代に参加してもらえるように、土日の作業を基準に計画を立てるなど工夫している。「私たちの作る小麦は、地区の小学校の学校給食でパンになります。児童たちとは交流があるので、作物を知り、おいしく食べてもらえるとうれしいです」と2人は話す。

〈写真:「農繁期が過ぎたら、みんなで受賞のお祝いをしたいです」と話す杉山さん(右)と本田さん〉