▼電車でぐずり始めた幼児にスマホを渡してあやす。動画視聴やゲームをさせているようだ。最初に見たときは驚いたが、最近は買い物に出かけた際などベビーカーの幼児がスマホをいじる姿をよく見る。何をしても泣きやまず途方に暮れた子育て経験を踏まえれば、現代的なあやし方と認めるべきなのだろう。
▼内閣府の調査では、青少年の98.5%がスマホなどの機器でインターネットを利用し、0~6歳の未就学児も約7割が利用経験があるそうだ。未就学児の多くは親のスマホなどを使うが、小学生になると専用機器の保有率が増え、10歳以上で6割超になる。
▼スマホの普及で日常となったインターネットだが、課金などのトラブルや犯罪に巻き込まれる例も多い。総務省は、保護者が青少年の発達段階に合わせて利用を適切に管理するよう促している。特に利用が増える中学や高校の入学時期の啓発が効果的という。
▼ただ、中学生、高校生ともなれば、親の知識や経験が追いつかないほどスマホを使いこなす。今は成人になった子に話を聞くと結構トラブルもあったそうだ。自分で解決できたなら余計なことは言わない。このごろは子どもたちがスマホの先生だ。