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モウソウチクを柿栽培に活用 支柱や土壌改良に【10月3週号 山形県】

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 【山形支局】「自然にあるものを農業資材として生かしたい」と話すのは、鶴岡市東岩本の宮崎広和さん(68)。柿18アールやソバ35アールのほか、モウソウチクと「月山筍〈がっさんだけ〉」をそれぞれ約15アールを管理する宮崎さんは、5年ほど前から柿栽培でモウソウチクを支柱や土作りに活用する。 宮崎さんが作る支柱は、竹を柿の木の高さに合わせて切り、竹の節部分で柿の枝を支えるというもの。宮崎さんの柿畑近くに竹林があり、その竹を活用したいと考えていた際に知人からアドバイスを受けて実践した。支柱は同じ箇所に設置すると枝に傷が付き、全体に栄養が行き渡らなくなるため、支点を毎年変えることが大切だという。「枝を高くすることで草刈りや消毒作業の効率が上がり、サルによる食害も防止できる」と宮崎さん。竹は3~4年で入れ替え、使い終わった竹は地面に敷き詰める。上から土壌改良資材や鶏ふんを散布することで3~4年で腐葉土となり、肥沃〈ひよく〉な土壌づくりに役立つ。宮崎さんは「化学肥料の使用を最小限にして、おいしい柿を栽培していきたい」と話す。

〈写真:「『甘くておいしい』というお客さまの声がやりがい」と宮崎さん〉