▼年明け早々に石川県能登半島など北陸地方を大地震が襲った。亡くなった方々のご冥福を祈る。真冬の災害で不自由な避難生活を余儀なくされている方々の心労を思うとかける言葉も浮かばず、ニュースを見る都度気持ちが沈む。
▼寸断された道路の復旧が進むにつれ、支援物資も届き始めているよう。頼もしく感じたのはトイレトレーラーの存在だ。断水などで避難所のトイレ事情が悪化する中、水洗・洋式のトイレを備えた10台以上のトレーラーが派遣され、喜ばれている。
▼トイレトレーラーの災害派遣ネットワーク化を呼びかける団体によると、災害対策として、これまで20の自治体が導入し、300の自治体が導入を検討中という。1台で2千万円ほどの費用は、ふるさと納税で寄付を募るなど工夫を凝らす。
▼能登地方に多い棚田も含め中山間地域の農業関係被害も今後明らかになろう。過疎地域でもあり、復旧・復興の困難が予想される。予算措置にとどまらず、多くの人の参画を実現できる継続的な支援を望みたい。