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防風林「日本の主食を取引に使うな【2025年5月1週号】」

 ▼今年の大型連休は、祝日が分散しているため、会社勤めにとっては"中型連休"が一般的とか。暦の関係とはいえ、帰省や旅行などを楽しみにしている人の残念がる気持ちは分かる。
 ▼水田地帯では本格的な田植えの時期を迎える。子や孫など家族総出で作業する農家や愛用の田植機の腕前を披露する農家、さらに田植え体験を実施したり、導入したばかりのスマート農機を試したりと、水を張った田んぼはにぎやかになる。
 ▼さらに昨夏の"令和の米騒動"以降、米の話題は毎日のように報道され、国民の最大の関心事の一つに。価格高騰による米の消費減退を心配する声はあるものの、米の価値が見直され、スポットライトが当たる状況は、長い間米価低迷に苦しみながらも水田を守り営農を続けてきた稲作農家の誇りと営農意欲を高めている。
 ▼唐突に始まったトランプ米政権との関税交渉で、米をディール(取引)に使うよう主張する声がある。ただ、自国最優先で一方的に関税を課すような国に日本の主食を委ねていいはずがない。