▼値上げラッシュが止まらない。頻繁に買う食料品に関心が集まるが、日用品や衣料品、光熱費に携帯料金なども同様。長らく使った家電の買い換えを検討したが、あまりの高値に先送りを決めた。
▼原材料費や人件費など生産コストの上昇分の適正な価格反映は、生産継続に不可欠だ。他方、生産段階の価格上昇に連動して単純に率で加算される手数料などにはモヤモヤ感も。
▼例えば、全国のスーパーの米平均価格(農林水産省公表)は、5キロ当たり約4200円で前年同期の約2倍になった。1俵(60キロ)換算で5万円を超える水準。精米価格でかつ需給混乱下とはいえ、農家の手取りにいくら上乗せされているのか。また、店頭価格が2倍ということは消費税の負担も2倍に。消費税は流通段階の取引にも課せられている。物価上昇に伴う増税も重くのしかかる。
▼先週末、首都圏のスーパーでキャベツが1玉88円で販売されていた。気候変動が激化する中、農産物の安定生産は当たり前ではない。高騰時には数円単位の上昇でも過剰なまでに報道する一方、下落・低迷したら見向きもしない。そんなマスコミの姿勢にも問題を感じる。