石破茂首相は13日、訪日した世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長と会談し、WTOを中核とする多角的貿易体制の重要性を強調。トランプ米政権による関税措置に伴い自由貿易体制が揺らぐ中、WTOの求心力を取り戻す必要性を確認した。一方的に高関税を発動した米国は、8日に英国と関税交渉に合意したと発表。中国との交渉では高関税分の引き下げを決めるなど、各国と積極的な交渉を展開している。今後、本格化する日米協議では、各国との交渉状況などもにらみながら、厳しい要求を突き付けてくる可能性もある。政府には毅然(きぜん)とした対応の徹底が求められる。
(2面・総合)