「今年のブドウは、まずまずの出来。ワインを通じて復興の状況を発信したい」と話すのは、福島県富岡町で、とみおかワイナリーを運営する株式会社ふたばラレスの遠藤秀文代表(53)。ブドウ7ヘクタールを栽培し、この秋から自社の施設で醸造をスタートする。潮風が吹く園地は、東日本大震災で甚大な津波被害を受けた場所に広がる。原発事故で一時は全町避難を余儀なくされた町の復興へ向け、ワインを核とした交流の拠点づくりを進めてきた。月に1度は県内外からボランティアが集まって、園地での作業に参加。関係人口の創出にもつながっている。
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〈写真上:潮風が吹くワイナリー〉
〈写真下:今年から稼働する醸造施設で遠藤秀文代表〉