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防風林「"醤油の日"たまには名脇役にスポットを【2025年10月1週号】」

 ▼日本人の食卓に欠かせない大豆加工食品といえば「豆腐」「納豆」「味噌(みそ)」「醤油(しょうゆ)」。ちなみに語呂合わせから10月2日は"豆腐の日"で、7月10日は"納豆の日"。また30日は「みそか」とも読むことから、毎月30日は"味噌の日"だ。
 ▼では"醤油の日"はいつか。答えはきょう、10月1日。10月が新しい諸味(もろみ)を仕込む時期だったこと、さらに干支(えと)の10番目「酉(とり)」の字は、醸造物を仕込む容器「かめ」の象形文字で「醤」の字にも用いられていることから、日本醤油協会が2002年に制定した
 ▼醤油が全国に普及したのは江戸時代で、JAS規格では関東が主流の「こいくち」、関西の「うすくち」、東海3県が主産地の「たまり」、生揚げ醤油で仕込む「さいしこみ」、愛知県碧南市が産地で小麦を主原料とする「しろ」の5種類に分類。使い分け次第で料理の味や色を調整できるのも特徴で、地域の風土や食文化に根付いた商品も多い
 ▼日本の万能調味料は海外でも人気で、輸出は増加傾向にある。一方、国内の1人当たり年間消費量は20年余りで約4割減少。近年は伝統ある蔵元の廃業も相次いでいるそうだ。食欲の秋。たまには名脇役にスポットをあて新たな銘柄に挑戦してみるのも悪くない。