▼農林水産省は1日から朝ごはんをテーマに日本の食を考えるプロジェクト「朝ごはんから日本を考える。」を開始した。大手新聞社などと連携して朝食の利点をはじめ国産農産物などの情報を発信し食と農を考えるきっかけにつなげる。
▼朝食を食べる習慣は、(1)バランスのよい栄養素・食品摂取量が多い(2)生活リズムが良好となり睡眠の質が高まりやすい(3)心の健康を良好に保つ――といった研究結果が複数ある。中学校での調査では、朝食を食べる生徒の方が「成績がよい」との結果も。
▼寝起きが悪く、親の忠告もどこ吹く風、炊きたてのごはんに手を付けずに登校した学生時代。35歳過ぎてから健康診断のたびに憂鬱(ゆううつ)になる自らの現状を顧みるに、その浅はかさが身にしみる。
▼平均寿命を踏まえると、日本人の一生の食事回数は約9万回。ただ、これは1日3回が前提で2回なら約3万回も少なくなる。朝食の欠食率が3割に迫る若い世代に目を配りつつ、まずは貴重な食事回数をこれ以上減らさぬよう明日の朝食を楽しむとしよう。