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防風林「地域の文化拠点をのぞいてみよう【2025年11月3週号】」

 ▼全国の市町村の4分の1以上が「無書店自治体」になっているそうだ。今国会の審議で取り上げられ、高市早苗首相は「書店は地域住民が多様な作品に触れる重要な文化拠点」と強調。活性化を図る考えを示した。
 ▼国内書店数は10年で3割減少し、1万店割れが目前となっている。利益率の低さやネット通販の台頭などもあるが、大きな要因の一つは読書人口の減少だろう。
 ▼政府の世論調査では月に1冊も読まない人が6割を超えた。ベネッセコーポレーションと東京大学が昨年実施した共同調査によると、1日の読書が「0分」の子どもは5割に上り、10年前に比べて約1.5倍に増加。代わってスマホの使用時間が延びているという。
 ▼読書は知識や情報の獲得につながる。想像力や対話力、文章力などを高め、ストレス軽減にも貢献する。さらに文字情報を丁寧に理解・分析することで忍耐力も養われるとか。たまにはデジタル画面ではなく、地域の文化拠点をのぞいてみよう。きっと、人生を豊かにする出合いや発見が待っている。