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防風林「激変の国際情勢、国内食料生産基盤の強化急務【2026年3月2週号】」

 ▼上空をミサイルが飛び交い、爆発や炎、煙に包まれる建物。米・イスラエルによるイランへの攻撃は報復の応酬へと拡大した。民間人の犠牲が増えれば増えるほど、憎しみは膨らみ、より深く刻まれる。一刻も早く戦火を止めなければならない。
 ▼一方で、戦地の実態が正確につかめない状況も大きな問題だ。双方が自らに都合のよい情報・主張を展開、SNS(交流サイト)などで瞬く間に世界中に拡散される動画などは真偽不明なものが少なくない。誰もが自由に発信できる時代だからこそ、その情報は憎悪や対立をかき立てる"武器"と化す恐れがある。冷静な視点も重要となる。
 ▼4年前に始まったロシアのウクライナ侵攻は世界の食糧生産基地に深刻な打撃を与え、穀物の国際相場の高騰を引き起こした。中東の緊迫化は原油をはじめエネルギーの国際価格高騰や供給不安につながる懸念があり、世界経済の不安定化はさらに強まるとの指摘が出ている。
 ▼「力」が「法」を凌駕(りょうが)する流れに歯止めをかけるためには、国際社会における粘り強い対話・協力が必要だ。同時に国際情勢が激変し、同盟国への信頼すら大きく揺らぐような状況の中、国民の命に直結する食料の大半を輸入に依存する国の危うさを改めて強く認識させられる。「農は国の基(もとい)」だ。次世代も安心して暮らせる国づくりへ国内食料生産基盤の強化を急げ。