▼「私は失敗したことはない。うまくいかないやり方を1万通り見つけただけだ」とは、トーマス・エジソンの言葉。1847年に米・中西部で生まれた発明家は、生涯に約1300もの発明と技術革新を行ったとされる。
▼特に蓄音機や白熱電球、映写機(キネトスコープ)などが有名だ。電話の実用化や普及にも大きく貢献し、英語「Hello(ハロー)」は、彼が電話の挨拶(あいさつ)としての活用を呼びかけたことで広まったとの逸話も残る。
▼意外と知られていないのが、幼少期に聴覚障害を発症し難聴だったこと。片耳はほとんど聞こえなかったそうだ。ただ、本人は観察力や洞察力、集中力を高められると前向きにとらえ、多くのひらめきにつなげたとされる。そう聞くと、音を記録する機械を生み出したり、相手の声が聞こえやすくなるよう電話を改良したりした原点がわかる気がする。
▼米国とイスラエルによるイラン攻撃をきっかけに緊迫化する中東情勢は泥沼化の様相を呈してきた。原油高騰やエネルギー不足、国際物流の混乱長期化など先行きへの懸念が世の中を席巻し始めている。とはいえ、不安がっていても始まらない。エジソンは「困るということは、次の新しい世界を発見する扉である」との言葉も残した。まもなく新年度も始まる。稀代の発明王にはなれないが、知恵を出し合い、まずは身近なことから工夫してみるか。










