▼連日の報道に"またか"と慣れてしまいそうだが、詐欺メールなど漏れた情報の悪用事案が起きていると聞くと、なじみの企業や関係自治体はもとより、旧友などからの連絡すら疑心暗鬼になってくる。
▼全国各地で相次ぐ個人情報漏えい問題。第三者からの不正アクセスが主原因とされており、氏名や住所、電話番号、メールアドレスのほか、一部で銀行口座番号や運転免許証の画像流出なども確認されている。
▼さらに事は国民の命に関わる事態にも拡大。総務省によると、防災情報の配信サービスを手がける会社が攻撃を受けた影響で、110の自治体で防災メールの配信停止などが余儀なくされる状況となり、同省消防庁は14日付で災害時の住民への情報伝達手段の確保を全国の自治体に要請した。また、不正アクセスによるシステム障害で製造・物流など企業活動が被害を受ける事案も相次いでいる。
▼大企業の防御網すら容易に突破する手口には人工知能(AI)の悪用が指摘されている。ネットは重要な社会基盤。学習したデータからコンテンツなどを創造する"生成"に加え、目標を与えるだけで自ら考えて行動し続ける"自律型"の登場など進化し続けるAIへの期待も大きい。ただ、人造物に乗っ取られる世界がフィクションであり続けられるか、その岐路は今かもしれない。










