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今週のヘッドライン: 2021年11月 4週号

全国NOSAI大会 備えの大切さ届ける(1面)【2021年11月4週号】

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 NOSAI協会(全国農業共済協会)は25日、東京都内で「『安心の未来』拡充運動令和3年度全国NOSAI大会」を開く。大会には全国のNOSAI関係者らが参加。大雨などの災害が頻発する中、共済金の早期支払いなどを通じて被災農家の経営再建・安定を後押ししていく決意を新たにするとともに、コロナ禍や価格下落などに対応する収入保険の加入目標の早期達成を目指すことを確認。すべての農家に農業共済と収入保険によるセーフティーネットを届ける同運動の完遂に組織を挙げて取り組むことを決議する。

(1面)


地域の活力創造本部 スマート農業、輸出、みどり戦略推進 田園都市国家構想実現へ(2面・総合)【2021年11月4週号】

 政府は18日、「農林水産業・地域の活力創造本部」を開き、農林水産政策の主要課題と対応方向をまとめた。スマート農林水産業の社会実装や農林水産物・食品の輸出、農林水産業のグリーン化を推進し、成長産業化と持続可能な食料システムの構築を促していく。本部長の岸田文雄首相は「農業の成長産業化を進めるとともに、家族農業や中山間地域農業を含め、農林水産業の持つ多面的機能を維持し、多様で豊かな農林水産業を構築する」と表明。金子原二郎農相を中心に、次期通常国会に提出する法案や各分野の具体的方策を年内にも取りまとめるよう指示した。

(2面・総合)

2022年産米 農水省が適正生産量675万トン、4万ヘクタールの作付け転換必要と発表(2面・総合)【2021年11月4週号】

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 農林水産省は19日、2022年産主食用米の需給見通しを発表。適正生産量を675万トンとした。21年産の生産見込み701万トン(10月25日現在、作況指数101)より26万トン少ない水準。作況指数100で算定される696万トンとの差は21万トンとなり、22年産はさらに面積換算で4万ヘクタールの作付け転換が必要となる。

(2面・総合)

農家経営支える農業保険 2021年の災害 大雪でハウス、畜舎が倒壊 記録的雨量で圃場冠水(5面・特集)【2021年11月4週号】

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 2021年は、前年から続くコロナ禍で生活様式の変化や業務需要減など農産物需給が変容する中で、大雪や大雨、凍霜害などによる農業被害が発生した。被災地域のNOSAIでは、共済金の早期支払いに向けた被害状況の把握と迅速・適正な損害評価、収入保険のつなぎ融資の周知などに全力を挙げた。地球温暖化に伴う気候変動は、農業生産にさまざまな悪影響を及ぼし、被害の激甚化が指摘されている。今年の被害を振り返る。

(5面・特集)

〈写真:雪で倒壊したビニールハウス(NOSAI新潟)〉

無人走行車とドローン かんきつで自動防除を実証 省力・効率化に期待(長崎県農林技術開発センター)(9面・営農技術・資材)【2021年11月4週号】

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 長崎県農林技術開発センターは先ごろ、西海市白崎基盤整備地区で温州ミカンの防除実証試験を行った。無人走行車両(UGV)を使い、位置情報を利用した自律走行と、作業者から2メートルほどの距離を保ち自動で追従走行する2パターンで、いずれも正常に動作することを確認した。13からなる関係機関や団体、民間企業などで「長崎かんきつスマート農業実証コンソーシアム」を構成し、かんきつ経営のスマート技術による生産から出荷までの省力化や、電子タグ(RFID)やスマートPOSシステムなどを活用した新しい販売手法の構築などを目指している。

(9面・営農技術・資材)

〈写真:自動走行で薬剤に見立てた水を散布する無人走行車〉

高齢化・担い手不足の中で奮闘 地域の未来 守りたい ―― NOSAI千葉のNOSAI部長(3面・NOSAI部長)【2021年11月4週号】

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 NOSAI千葉(千葉県農業共済組合)では、広報紙の配布などを通じて、組合員とNOSAIとの懸け橋として活動するNOSAI部長がいる。損害評価員も兼務する2人のNOSAI部長を訪ねた。

(3面・NOSAI部長)

〈写真上:圃場を見渡す富津市小久保の藤平清一さん(左)とNOSAI職員〉
〈写真下:自家用のシュンギクを栽培するハウスでいすみ市岬町の鶴岡芳和さん(右)とNOSAI職員〉

パックご飯 日常にも浸透 在宅増加が追い風に(7面・流通)【2021年11月4週号】

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 主食用米の需要減退が続く中、包装米飯(パックご飯)は市場拡大を続けている。一斉休校や緊急事態宣言などに伴い需要が急増した前年に続き、2021年も、右肩上がりの傾向だ。利便性や食味の高さからリピーターが増え、防災用の備蓄だけでなく、少人数世帯を中心に普段使いにも浸透している。パック数が多く買い置きしやすい多食タイプや、高齢化や健康志向に対応した小容量など、各社は消費者の生活状況に即した付加価値向上を図っている。

(7面・流通)

〈写真:パックご飯〉

手軽で簡単! おうちイルミネーション ―― (株)青山ガーデン取締役の小川恭平さんに聞く(8面・すまいる)【2021年11月4週号】

 クリスマスが近づいてきた。今年は美しいイルミネーションで庭や玄関などを彩ってみてはどうだろうか。ガーデニング用品の販売を手がける株式会社青山ガーデンの小川恭平取締役に教えてもらった。

(8面・すまいる)

軽量で扱いやすい電柵設置 獣害対策に団結【11月4週号 広島県】

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 【広島支局】「女性たちでも、力がいらない、お金もかからない、重労働でもない獣害対策ができる」。熊野町萩原地区で女性5人で活動する「ふぁーむ我花咲〈わかさ〉」は、地区内にモデル圃場4.5アールを設け、2018年からイノシシ対策に取り組む。「女性ならではの団結力は、獣害対策に向いていると思う」と、協力して管理する電気柵などの効果により、18年以降、被害は一度もないという。同グループの代表・庄賀深雪さん(73)は、地域でイノシシ被害の増加が問題となる中、同町と県が主催する鳥獣被害対策講習会に参加。「女性が活躍する鳥獣害対策」について学んだことがグループ結成のきっかけだったという。獣害対策をするに当たり、借り受けた耕作放棄地で草刈りや耕起を行い、モデル圃場として再生させた。その後、同町や県などの指導で電気柵を設置。電気柵は、ダンポール(プラスチック製の支柱)、電線、結束バンドといった軽量で安価な材料を使用し作製した。「この電気柵なら女性でも扱いやすく、1人で簡単に設置できる」と利点について説明する庄賀さん。「講習を受けるまでは、獣害対策は力仕事なので男性にしかできないと諦めていたけれど、柵の設置・管理や、畑に野菜くずを放置しないことなど、私たちでもできることがたくさんあると知った」と話す。現在は、圃場の四方を電気柵できっちりと囲い、定期的に草刈りや柵の保全管理に取り組む。再生した圃場には、同町特産の黒大豆を植え付ける。今年は10月中旬に収穫し、地元小中学校の給食にエダマメとして提供した。同グループのメンバー・住川由子さん(64)は「みんなでおしゃべりしながら作業するのは楽しいし、情報交換にもなる」と話す。活動を支援する同町農林緑地課の諏訪本〈すわもと〉壮太課長補佐は「地域住民が団結してイノシシ対策に取り組む点が素晴らしい。ふぁーむ我花咲の活動をきっかけに、地域で協力して農地を守る活動が広まれば」と期待を寄せている。

〈写真:「作業は大変ですが、みんなでやるのが楽しいので続けられます」と話す庄賀さん(左端)と、ふぁーむ我花咲のメンバー〉

収入保険・私の選択 安心して作物を転換できる【11月4週号 岩手県】

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 岩手県花巻市  及川 徹さん
 父から経営を引き継ぎ、今年で10年目になります。今春までアスパラガスを露地で47アール栽培していましたが、土壌伝染性の病原菌が原因の立枯病に感染してしまいました。アスパラガスの栽培が困難になってしまったため、今年、ピーマン栽培に切り替えました。アスパラガスの収量が激減したため、収入は平年の2割ほどになってしまいました。収入保険には、アスパラガスの連作障害による収入減少への備えと、農業収入の減少を補償してくれるところに魅力を感じて、2020年から加入していました。今回の被害で、加入していて本当に良かったなと身をもって感じました。保険金は、申請後1カ月ほどで振り込まれました。新しくビニールハウスを建てたのですが、早期に保険金が支払われたため、ハウス内に水を引くためのポンプやホースの設置費用に充てることができました。収入保険では、作物への切り替えなどによる収入減少なども補償対象になるので、さまざまなことに安心して挑戦できます。何かに挑戦したくても行動に移せていない方に、収入保険をお勧めしたいですね。農業には自然災害や病虫害がつきものですが、近年大規模化する自然災害や新型コロナウイルスなど、いつ何が起きるかわかりません。さまざまなリスクから農業収入を補償してくれる収入保険は、心強い制度だと思います。今後もさまざまなリスクに備えて加入を続けていきます。
 ▽69歳▽ピーマン約10アール(ハウス4棟)
 (岩手支局)

〈写真:「NOSAI職員に青色申告の書類を提出すると保険料などを試算してくれたので手続きが簡単でした」と及川さん〉

レモン長期出荷を実現 高単価の夏需要に照準【11月4週号 愛媛県】

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 【愛媛支局】「紅まどんな」「せとか」など約60アールを栽培する上島町岩城島の村上礼一さん(73)は、夏レモンの栽培に取り組み、通常の収穫期と合わせて長期出荷を実現した。30歳で就農した当時は、輸入自由化のあおりで国産レモンの生産が衰退していた。1974年、安全な国産レモンを生産しようと、県立果樹試験場で周年生産を目的としたレモンの栽培試験が始まる。従来の品種「リスボン系」は、結実性が強いものの、樹勢が強くトゲが多いため、栽培管理には注意が必要だった。数種類あった品種の候補から「アレンユーレカ」が選ばれた。トゲが少なく、四季咲き性が強く、幼木期から結実性に優れ、樹勢が緩やかなのが特徴。耐寒性が比較的弱いので、ハウスで栽培している。村上さんら農家による夏レモン栽培が始まって今年で2年目。2020年12月の収穫後、閉め切ったハウス内が氷点下にならないように2度程度に保温することで、冬花の開花と着果を促進。6カ月後の21年7~9月の収穫後、すぐに秋花の開花を誘導し、22年5~7月に収穫する予定だ。村上さんの園地では、今年はしっかり灌水できたこともあり、昨年より多く収穫できたという。「夏レモンは珍しいので高単価で、低コストなことが魅力です。瀬戸内海の温暖な気候を有効利用するので、暖房などの加温は必要ありません」と村上さん。「安定して供給できるよう多くの人に広めたいです」と話す。

〈写真:「通常より高単価での販売を見込める夏季の収穫を実現できます」と村上さん〉

プリザーブドフラワー 巣ごもり需要拡大【11月4週号 鹿児島県】

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 【鹿児島支局】「先が見通せない現在。農業も時代にあわせて業態変化をしていきたい」と話すのは、さつま町柏原でブライダル用の花卉〈かき〉や葉物を生産・販売する有限会社南原〈みなみはら〉農園で代表取締役を務める南原武博さん(55)。プリザーブドフラワーの加工・販売にも取り組み、新型コロナウイルス感染症の拡大で巣ごもり需要が拡大したことから加工品の売り上げを伸ばしている。同農園では、5500坪のハウスで「ジャスミン」「スマイラックス」「アイビー」など約100種類の花や葉物を栽培。切り花のほか、「結婚式などのイベントがないときでも花を身近な存在に感じてほしい」と2008年に加工を始めた。専門業者にノウハウを学び、花の品種に合った加工技術を確立した。「お客さんの要望で加工する花の種類をいろいろと増やしてきた。花の品種によって加工しやすいものとそうでないものがあるので難しいが、今後もニーズに応えていきたい」。プリザーブドフラワーは、生花の色を一度抜き、特殊な染料で再度色付けする。加工には2~3週間程度かかるという。「生花に近い見た目と長期間保存ができるのが特徴だ。長いもので10年ほど持つ」。同農園では、新型コロナウイルス感染症の影響でブライダル関係の需要が減少した。一方で、巣ごもり消費でプリザーブドフラワーの需要が拡大。国内に限らず海外からの加工依頼が増えたという。南原代表は「花の販売は市場取引が大半を占めている。新型コロナウイルス感染症の影響のように市場が止まってしまうと収入が大幅に減少してしまう。新たな品種を導入し、ゆくゆくは観光農園を始めるなど収入源の分散化を図りたい」と話す。

〈写真:「花の魅力を広く知ってもらいたい」と南原代表〉

防風林「いつかは宇宙旅行に【2021年11月4週号】」

 ▼宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙飛行士候補者を募集している。新規募集は13年ぶりという。理学部や工学部など自然科学系の4年制大学卒業以上とした前回までの応募条件を省き、高校卒業でも応募可能となった。ただ、英語や大学卒業程度の教養などが試験項目にあるほか、採用後には航空機操縦やサバイバルなど厳しい訓練がある。知力、体力、気力が相当充実していないと難しい。
 ▼採用は若干名で、採用された場合、国際宇宙ステーション(ISS)やISSの実験棟「きぼう」、2025年ごろに予定されている月周回有人拠点「ゲートウェイ」への搭乗や月面での活動が見込まれる。一方で搭乗業務の説明には、「打上げ・飛行中・帰還時の事故、身体に対するさまざまな影響(微小重力や宇宙放射線などの影響)、スペースデブリ衝突などのリスクが伴います」とある。厳しい訓練さえなければ挑戦してみたいけれど、危険と背中合わせの仕事であることに変わりはない。
 ▼今年は米国で民間人の搭乗による宇宙旅行が始まった宇宙旅行の元年だ。今のところは相当の金持ちでないとチケットも買えないが、技術開発が進めば、リーズナブルな料金で安全、気軽に宇宙船に搭乗できる時代がくるかもしれない。そんな時代が早くくるよう流れ星に願ってみよう。

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