ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2025年07月 1週号

政府による米価格引き下げ 今年の米、現場の声(1面)【2025年7月1週号】

 昨夏から続く米価上昇・高止まりを受け、政府は価格引き下げを目的に備蓄米の大規模放出に踏み切った。各地の担い手経営者に、今年の米づくりと今の思いを寄せてもらった。

(1面)

「行動規範」検討案示す 適正な価格形成の実現へ(2面・総合)【2025年7月1週号】

 農林水産省は6月25日、適正な価格形成に関する協議会を開き、11日に成立した食料システム法で規定された努力義務の「行動規範」となる事項の検討案を示した。費用などを考慮した価格形成に向け、説明なく取引条件の一方的な決定を行わないことや協議の早期開始など10項目を上げた。協議の材料となる「コスト指標」は生産から小売りまでの各段階の実額コストから算出し、原則1年に1回見直し・公表する。生産費の高騰・高止まりが続く中、再生産が見通せる価格形成へ生産現場の期待は大きい。農家所得の安定確保を前提に、生産者も消費者も納得が得られる具体的な仕組みの確立が求められる。

(2面・総合)

MA入札を前倒し 備蓄米在庫15万トンに激減(2面・総合)【2025年7月1週号】

 農林水産省は6月20日、政府備蓄米の在庫状況を公表。一般競争入札と随意契約による販売分(計81万トン)が全量出荷されると、残り15万トン程度となるとした。小泉進次郎農相は同日の閣議後会見で、国家貿易によるミニマムアクセス(最低輸入機会、MA)米のうち一般輸入分(非主食用)の2025年度第1回入札を前倒しすると発表した。「国際情勢含め、万が一の事態に備えていく」と述べた。

(2面・総合)

「未来へつなぐ」サポート運動中央表彰(3面・収入保険)【2025年7月1週号】

 「未来へつなぐ」サポート運動中央推進本部(本部長・髙橋博NOSAI協会〈全国農業共済協会〉会長)はこのほど、「令和7年度『未来へつなぐ』サポート運動表彰」の受賞組織などを発表した。NOSAI全国連(全国農業共済組合連合会)が決定した「令和7年度農業経営収入保険事業表彰」受賞者と併せて受賞組織などを紹介する。

(3面・収入保険)

冷凍してたっぷりいただく旬のトマト(5面・すまいる)【2025年7月1週号】

 旬のトマトを余さず食べるために、"冷凍"はいかが。静岡県函南町の野菜農家で、野菜ソムリエ上級プロの神尾かほりさんに、冷凍保存のポイントと、冷たさも生かす簡単レシピを教えてもらう。

(5面・すまいる)

熱中症対策、体調管理を万全に(7面・営農技術・資材)【2025年7月1週号】

 今年も梅雨明け前から各地で厳しい暑さに見舞われ、農作業中の熱中症により救急搬送されるケースも相次いでいる。中には死亡例も報道されており、厳重な注意が必要だ。農林水産省は、特に作業前に体を冷やす「プレクーリング」や、作業中の定期的な水分・塩分補給、空調服(ファン付き作業着)など対策アイテムの積極的な活用などを呼びかけている。同省公表資料から改めて対策のポイントなどをまとめた。

(7面・営農技術・資材)

水稲・大豆 有機農産物に転換中/消費者ニーズを重視【新潟県・7月1週号】

250701_7.jpg

 【秋田支局】大潟村の田村健(けん)さん(55)は主食用米9.5ヘクタールと加工用米2.2ヘクタール、大豆3.3ヘクタールを栽培する。小麦2.2ヘクタールを後作し、2年3作体系で連作障害を防ぐ。有機JASの転換期間中有機農産物認証を受ける1.1ヘクタールの圃場では水稲と大豆をローテーション。その大豆の一部を、みそに加工する。土地利用効率を高めて、持続可能な地域農業を追求する。

〈写真:大豆を作付けする圃場で田村さん。今年は6月10日に播種した〉

1月に「若狭牛」初輸出 台湾へ【福井県・7月1週号】

250701_8.jpg

 【福井支局】「人とのつながりで輸出につながった。大きな一歩が踏み出せた」と話すのは、坂井市坂井町の野村ファームの野村潮司さん(69)と息子の一真さん(36)。今年1月、同ファームで生産された黒毛和種「若狭牛」が初めて輸出され、3月に台湾のホテルで開催された「美食福井フェア」で県産食材とともに提供された。

〈写真:「地元産の飼料米や稲わらを利用し、コスト削減に努めている」と潮司さん(左)と一真さん〉

独自の園芸用培養土/30年かけて開発改良重ね【山口県・7月1週号】

250701_9.jpg

 【鳥取支局】「良い作物を育てるにはまず根から」と話すのは倉吉市の「株式会社ハニーミントファーム」代表取締役を務める松本弦(まつもとげん)さん(48)。従業員19人と共に花壇苗、多肉植物などの観葉植物、野菜の栽培・販売のほか、オリジナルの園芸用培養土を手がけ、購入者から好評だ。

〈写真:培養土を手に「季節によって原料の配合を変えている」と話す松本さん〉

防風林「見極める力の重要性高まる【2025年7月1週号】」

 ▼台湾で訪日旅行を自粛する動きが出ている。発端は7月5日に日本で大地震が起きるとのうわさ。日本の漫画家の予言に起因し、交流サイト(SNS)などで国内外に拡散。日本の気象庁長官が、現在の科学では地震の日時や場所の予知は不可能とし「デマ」と強調する事態に。
 ▼環境省が最新の気候変動の科学的根拠をまとめ、ホームページで公開を始めたのも、デマの拡散防止が狙い。ネット上で「温暖化は人間活動のせいではない」など科学的知見を無視する情報があふれている現状を重く見た。特にここ半年で投稿が急増。温暖化対策に否定的なトランプ米政権の影響を指摘する声もある。
 ▼総務省の調査では、SNSの偽・誤情報を正しいと誤認した人は4割を超え、4人に1人が家族や友人などに拡散していた。ただ、拡散理由は「驚きの内容だった」「他人にも有益と思った」などで悪意はない。
 ▼情報過多の時代。近年は人工知能(AI)なども駆使し、偽情報を信じ込ませようとする例もある。真偽を見極める力が一層重要になっている。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る