ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2025年07月 3週号

都市農業で挑戦続ける 野菜など少量多品目(1面)【2025年7月3週号】

250703_1.jpg

 京都市山科区のうつみ農園代表・内海彰雄さん(44)は、住宅に囲まれた約40アールの圃場で、季節の野菜やイチゴなどを少量多品目で栽培する。出荷先の地元スーパー内の販売コーナーではおすすめの食べ方などを紹介するほか、SNS(交流サイト)を通じて飲食店や個人への直接販売を展開。キッチンカーの導入やイチゴ狩りの受け入れなど、消費者との距離の近さを生かした経営を実践する。父から受け継いだ農地を守りながら「まちと農の関係をあたためる」の理念のもと、農を通じた交流で地域の活気を生み出そうと新しい挑戦を続けている。

(1面)

〈写真:住宅街の中にある圃場で内海さん。混植で限られた空間を活用する〉

参院選、農政分野の各党公約要旨 米価高騰なども争点(2面・総合)【2025年7月3週号】

 第27回参議院議員選挙は125議席を争い、激しい選挙戦が繰り広げられている。投開票は20日で、米価高騰への対応なども大きな争点だ。各党の公約のうち、農政分野の要旨を紹介する。

(2面・総合)

花き出荷量10年で最少に(2面・総合)【2025年7月3週号】

 農林水産省はこのほど、2024年産花きの作付(収穫)面積と出荷量を発表した。切り花類、球根類、鉢もの類、花壇用苗もの類ともに作付(収穫)面積は減少しており、出荷量はいずれも直近10年の最少を更新した。

(2面・総合)

収穫前に被害申告を 猛暑で水稲への影響懸念(3面・農業保険)【2025年7月3週号】

 全国的に厳しい暑さが続く中、高温障害などによる農作物への影響が懸念されている。特に水稲は白未熟粒や同割れ粒が多発する恐れがあり、今後の天候推移には十分な警戒が必要だ。NOSAIでは、品質低下が多数見込まれる場合は注意喚起し、水稲共済加入者には収穫前の被害申告を呼びかけている。水稲栽培における注意点などを、稲穂ちゃんがNOSAI職員のみのるさんに聞いた。

(3面・農業保険)

真っ赤なルバーブで村を元気に(5面・すまいる)【2025年7月3週号】

 「村で経済を回し、元気にしたい」と話す、東京都檜原村でルバーブなどを栽培する「ひなたぼっこ」の代表・鈴木留次郎さん(79)。収穫したルバーブはジャムに加工して販売。さらに都内の高校などに教材として提供するなど、ルバーブを通して村をPRしている。

(5面・すまいる)

精密施肥で安定生産 衛星画像に基づく可変施肥(7面・営農技術・資材)【2025年7月3週号】

 水稲120ヘクタールを栽培する株式会社農業生産法人田仲農場(茨城県稲敷市)は、土壌診断や生育予測に合わせた精密な施肥を実践。10アール当たり収量は県平均(527キロ)を上回る570キロ超で安定確保し、業務用需要に対応する。特に追肥を重視。水田にトラクターで入り、ブロードキャスターを使って衛星画像に基づく可変施肥を行っている。「適期・適量の施肥は、減収リスクを抑え、資材コスト低減にもつながる」と田仲利彰代表(41)。民間サービスを使った施肥時期などの数値化により、従業員の判断で作業できる体制を整えている。

(7面・営農技術・資材)

高松ぶどう 若き担い手に期待高まる【石川県・7月3週号】

250703_7.jpg

 【石川支局】かほく市高松の山森政周さん(28)は、祖父から受け継いだブドウの規模拡大を進めながら品質向上にも力を注ぐ。特産の「高松ぶどう」は100年以上の歴史を誇り、大粒で強い甘みが特長だ。「完熟の食べ応えあるブドウを届けたい」と、山森さんは今日も園地で汗を流す。

〈写真:果実の色づきを確認する山森さん〉


地元に活気呼ぶ無人市【島根県・7月3週号】

250703_8.jpg

 【島根支局】「地元の人たちに喜んでもらうため、そして地元の発展のため、無人販売を始めました」と話すのは、邑南町羽須美地区で「やっちゃんみっちゃんきまぐれ無人市」を運営する三好保則さん(67)と三上美知子さん(76)。羽須美地区の人々が新鮮な野菜を近場で手に入れられるようにと、二人で無人市を2022年3月から開設している。それぞれの名前が無人市の名前の由来で、整地からプレハブの設置まで自分たちで作業した。

〈写真:「地元の人から『こんな野菜を作って』と要望をもらうこともあります」と笑顔で話す三上さん(右)と三好さん〉

家畜の遠隔診療サービス/安心をもっと身近に【北海道・7月3週号】

250703_9.jpg

 【北海道支局】家畜の遠隔診療サービス「アニマルック」を開発したSB(ソフトバンク)テクノロジーとNOSAI北海道(北海道農業共済組合)は6月、札幌市厚別区の有限会社小林牧場内で、アニマルックによる遠隔診療を実演した。アニマルックは、昨今の産業動物獣医師不足や遠方・離島などの地理的要因による往診距離の長距離化によって診療効率の低い地域が発生していることを背景に、ビデオ通話を通じて獣医師・畜主ともに業務効率化を図るアプリケーションとなっている。

〈写真:タブレットPCなどを使用して牛の状態をリアルタイムで確認できる〉

ジュンサイ/今年、沼造成 収量確保へ【秋田県・7月3週号】

250703_10.jpg

 【秋田支局】三種町鹿渡(かど)の児玉洋子さん(71)は、40アールの沼で同町特産品のジュンサイを栽培する。5月下旬から8月上旬までが収穫期で、毎日出荷に取り組む。

〈写真:小舟に乗り、ジュンサイを収穫する児玉さん〉

防風林「えぐいと盛り上がれる投票率へ【2025年7月3週号】」

 ▼「えぐい、えぐい」。帰りの電車内で高校生たちの話し声。まずいモノを食べたといった悪い話ではなく、どうやら"推し"のライブチケットが奇跡的に確保できたと、歓喜している様子。
 ▼えぐいは、アクの強い嫌な刺激がある味、どぎつい、ひどい、つらいなどが本来の意味。ただ近年、若い世代は「最高」「素晴らしい」など良い意味でも多用している。さしずめ、喜怒哀楽など何でもその一言で済ます若者言葉"やばい"に続く存在といったところか。
 ▼正しい日本語の使用は、思いや考えを相手に伝える基本であり、語彙(ごい)力を高め、言葉の表現力を磨くことは大事。インパクト重視の短文・単語の乱用は、時に誤解を生む。とはいえ、時代に応じて新語が誕生し、言葉の意味や使い方が変わるのは世の常でもある。
 ▼さて、今月20日は参院選挙の投開票日。この際、次世代が「投票率がえぐい」と良い意味で盛り上がれるよう、各党・各候補者の主張を踏まえ、一票を投じに行こう。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る