ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2025年10月 2週号

ヤギ除草隊が出動 課題解決を事業に(1面)【2025年10月2週号】

251002_1.jpg

 地域の緑地管理にヤギが出動――。岐阜県美濃加茂市の農業生産法人、有限会社FRUSIC(フルージック)は「ヤギさん除草隊」として除草事業を展開している。市の公園や道路沿いの法面、地元企業の工場敷地など、合計で8ヘクタールほどの除草を引き受ける。特に急傾斜地の雑草抑制に活躍し、草刈りの人手不足や作業の安全性向上に寄与する。「ヤギで地域に広くつながりを持ち、資源を回す仕組みを先導したい」と渡辺祥二代表(55)。果樹などの生産も手掛ける同社では、ふんを堆肥として自社園地の土づくりに役立てている。

(1面)

〈写真:除草隊のヤギと渡辺祥二代表。1日15頭ほどで地域を回る〉

白未熟粒や着色不良 24年の地球温暖化影響レポート (2面・総合)【2025年10月2週号】

 農林水産省は9月26日、2024年の「地球温暖化影響調査レポート」を公表した。水稲は「白未熟粒」が全国の作付面積の3~4割でみられ、西日本では5~6割で発生。果樹ではリンゴの「着色不良」が北日本で6~7割に上り、野菜はトマトの「着花・着果不良」が全国で4~5割に上るなど深刻な状況を報告し、分野ごとに各都道府県での適応策などを整理した。今夏も平均気温が観測史上最高を更新するなど温暖化の進展が指摘される中、その対応は持続可能な農業経営の実現に不可欠となっている。高温耐性品種の導入などを含め適応技術の開発・普及を急ぐ必要がある。

(2面・総合)

「生育状況問題ない」 米の1等比率は66.5%(2面・総合)【2025年10月2週号】

 農林水産省は9月30日、2025年産水稲うるち玄米の1等比率(8月31日現在、速報値)は前年産同期比2.8ポイント高い66.5%となったと発表した。検査数量は早期米主体の29万500トンで、前年同期比では1万7千トン(6.2%)増加した。一昨年比では4万4600トン(18.2%)増加。19~23年産平均の検査数量469万9300トンの6.2%に相当する。

(2面・総合)

加工・業務用レタスの拡大 機械と情報の活用探る(3面・ビジネス)【2025年10月2週号】

251002_4.jpg

 野菜流通カット協議会(木村幸雄会長)は9月30日、長野県内で「加工・業務用レタス現地検討会」を開催。機械収穫の導入状況や課題、データ連携・AI(人工知能)の活用、温暖化に対応した新品種など、国産の加工・業務用レタスの生産・流通拡大に向けた方策を話し合った。生産者や加工・業務用野菜を扱う中間事業者・実需者、関係機関など約100人が参加。御代田町の圃場で収穫機を実演した後、佐久市内でセミナーを実施した。

(3面・ビジネス)

〈写真:御代田町内の圃場でレタス収穫機の作業を実演した〉

この秋食べたい簡単漬物(5面・すまいる)【2025年10月2週号】

 食欲の秋。ご飯のお供や箸休めとして食卓にあるとうれしい"漬物"。ビニール袋でできる簡単レシピを、さとみの漬物講座企業組合で理事長を務める新関さとみさんに教えてもらった。

(5面・すまいる)

節水型乾田直播 労働時間7割減も(7面・営農技術・資材)【2025年10月2週号】

 農林水産省は9月25日、節水型乾田直播をテーマに田植え不要の米づくりコンソーシアムを開催した。畑状態で播種し、栽培期間中も湛水〈たんすい〉しない節水型乾田直播は、これまでの直播技術とは異なり、水管理などの一層の省力化が期待される一方で、基本的な栽培技術の確立による生産の安定化が課題だ。実践農業者の発表から内容を紹介する。

(7面・営農技術・資材)

ブランド草花「六合の花」に魅せられて【群馬県・10月2週号】

251002_7.jpg

 【群馬支局】中之条町六合(くに)地区の戸髙研介(とだかけんすけ)さん(28)と中村魁士(なかむらかいじ)さん(28)は、1ヘクタールでブランド「六合の花」50種類を栽培する。中之条町の六合地区で栽培される多種多様な草花は、市場で六合の花というブランドで取引される。

〈写真:「今後は草津町の店舗に年間を通じて出荷したい」と話す中村さん(左)と戸髙さん〉

新規就農1年目/雪国で多彩なかんきつ【新潟県・10月2週号】

251002_8.jpg

 【新潟支局】「収穫したばかりのかんきつはジューシーさが違います。果汁、香りの高さを感じてほしいです」と話すのは、新発田市米倉の齋藤大(だい)さん(33)。新規就農1年目で、ハウスを中心にかんきつ類やブドウ、イチジクなどの果樹を栽培する。中でも水稲育苗ハウスを活用したかんきつ類は、飲食店の需要に合わせて数を増やし、ハウス2棟で10品種以上、140本を栽培している。

〈写真:齋藤さんは県内で初めて「柑橘ソムリエ」資格を取得。さまざまなかんきつの魅力を消費者に伝えている〉

徳山とうがらし 一般より1.6倍辛く【岐阜県・10月2週号】

251002_9.jpg

 【岐阜支局】徳山とうがらし連絡協議会の髙橋岩雄会長(75)と会員の小川太郎さん(76)は、本巣市根尾地域で「徳山とうがらし」を栽培する。
 徳山とうがらしは"幻の唐辛子"と呼ばれ、一般のトウガラシより1.6倍辛い。辛さの中にうまみがあり、根尾地域を中心に栽培されている。

〈写真:協議会設立者で前会長の羽田新作さん(89歳、左)の「助言にいつも助けられている」と話す髙橋岩雄会長(75歳、中央)、会員の小川太郎さん(76歳、右)〉

防風林「まずは朝ごはんを楽しむことから【2025年10月2週号】」

 ▼農林水産省は1日から朝ごはんをテーマに日本の食を考えるプロジェクト「朝ごはんから日本を考える。」を開始した。大手新聞社などと連携して朝食の利点をはじめ国産農産物などの情報を発信し食と農を考えるきっかけにつなげる。
 ▼朝食を食べる習慣は、(1)バランスのよい栄養素・食品摂取量が多い(2)生活リズムが良好となり睡眠の質が高まりやすい(3)心の健康を良好に保つ――といった研究結果が複数ある。中学校での調査では、朝食を食べる生徒の方が「成績がよい」との結果も。
 ▼寝起きが悪く、親の忠告もどこ吹く風、炊きたてのごはんに手を付けずに登校した学生時代。35歳過ぎてから健康診断のたびに憂鬱(ゆううつ)になる自らの現状を顧みるに、その浅はかさが身にしみる。
 ▼平均寿命を踏まえると、日本人の一生の食事回数は約9万回。ただ、これは1日3回が前提で2回なら約3万回も少なくなる。朝食の欠食率が3割に迫る若い世代に目を配りつつ、まずは貴重な食事回数をこれ以上減らさぬよう明日の朝食を楽しむとしよう。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る