今週のヘッドライン: 2026年02月 3週号

「新技術でワサビ生産者が増えてきた。ニーズに応える生産量を確保していきたい」と話す長廣修平さん(33)は、山口県周南市の中山間地で特産の畑ワサビ10アールを施設栽培する。定植から葉柄収穫までの期間を従来の露地栽培に比べ半分の半年ほどに短縮できる県開発の超促成栽培を導入。伝統的な農法をヒントにした土づくりや排水対策などを工夫して収量を確保し、夏秋トマトと組み合わせて収益の安定を図る。拡大する訪日客(インバウンド)需要も追い風に、産地化を進める市や県と協力して生産拡大を目指す。
465議席を争った第51回衆議院選挙は、8日に投開票を行い、自民党が316議席を獲得。法案の再可決に必要な3分の2(310議席)を単独で確保した。連立政権の日本維新の会と合わせて352議席を獲得した。政府は、18日に特別国会を召集し第2次高市内閣が発足する予定だ。
農林水産省は10日、韓国南部の全羅南道羅州市の養豚場で9日にアフリカ豚熱(ASF)が発生したと発表した。同国の農場での発生は今年10例目。さらに同国では1月30日に口蹄疫の発生も確認されている。周辺諸国・地域でASFや口蹄疫が続く中、仮に国内に侵入を許せば、日本の畜産業への打撃は避けられない。特に春に向け、人やモノの移動が盛んになることから、政府には空海港での水際対策の強化が求められる。国内畜産関係者は家畜伝染病の侵入・発生リスクの高まりを共有し、防疫対策を確認・徹底する必要がある。
確定申告が16日に始まった。収入保険の加入者は保険金等の見積額を算出し、受け取る見込みがある場合は損益計算書に記載する必要がある。NOSAIでは見積額の算出をサポートしている。確定申告の準備や保険金等の請求方法などを、稲穂ちゃんがNOSAI職員のみのるさんに聞いた。

静岡県浜松市浜名区の野中正美さん(68)は搾乳牛10頭と子牛3頭に愛情を注ぐとともに、亡き義母・冨美子さんが立ち上げた「ち~ず工房のなか」でチーズ作りに励んでいる。生乳の風味を最大限引き出すため、手がけるモッツァレラ(3商品)は塩のみで味付ける。食べやすいなどと評判で、市内を中心に固定客をつかんでいる。いずれは「工房に行くと、かわいい牛と"チーズばあば"に会えると言ってもらうのが目標」と明るく話している。
富山県農林水産総合技術センター農業研究所はこのほど、水稲の種子生産における種子伝染性病害の効果的な育苗期防除技術を開発したと発表した。「化学農薬による種子消毒」と「温湯処理」に「有機物含量の高い軽量培土の利用」を体系的に組み合わせて、もみ枯細菌病とばか苗病の発生を効果的に抑制する仕組み。試験では無処理区に比べ発病度(発病苗率)はいずれも大幅に低下した。試験結果や実施時の留意点などを聞いた。

【秋田支局】大仙市清水の細谷清俊さん(47)は、黒毛和牛繁殖経営の3代目。発酵粗飼料(WCS)用稲を生産して給与するほか、畜産農家の依頼を受け、人工授精などを手がける。来年開催される第13回全国和牛能力共進会への出品を目指して、牛舎環境を整備し子牛の発育向上にまい進する。
〈写真:育成中の子牛の前で細谷さん〉

【新潟支局】新潟市秋葉区にある「Farm Shida」の志田光恵代表は、水稲約4.5ヘクタールと大豆約0.5ヘクタールを作付けしており、そのうち約4ヘクタールで農薬や化学肥料、有機肥料などに頼らない栽培に取り組んでいる。また、農作物を加工した商品の販売もしている。
〈写真:「素材本来の味が楽しめますよ」と志田代表〉

【山口支局】「季節ごとの材料を活用してジャムを製造しています」と話すのは阿武町の「企業組合あぶホームメイド」代表理事・伊藤節子さん(78)。「規格外の農産物に付加価値を」というコンセプトのもと、地元農家から農作物を仕入れている。現在は10種類以上のジャムを製造するほか、ジャムを使用した焼き菓子「あぶれーぬ」を販売している。
〈写真:「『お客さまに良いものを届けたい』とみんな真剣に作業に取り組んでいます」と伊藤さん(中央)とメンバー〉

【青森支局】「栽培する農家が少なくなっているが、多くの人においしいシイタケを食べてもらいたい」と話す十和田市切田地域の笹森金太郎さん(74)。温度管理に力を入れ、高品質な原木シイタケの生産に励んでいる。
〈写真:原木シイタケ栽培用のナラの木と笹森さん〉
▼「合格はゴールではない」。受験シーズンが佳境へと向かう中、ふと恩師の言葉を思い出した。もちろん、春に志望校の門をくぐるのは大きな目標だが、その権利をつかみ取った後に何に取り組み、どう過ごしていくかの方がもっと大事だと。自身を振り返ってもそう思う。
▼受験期と重なった第51回衆議院選挙は、自民党の歴史的大勝で幕を閉じた。ただ、解散から投開票まで戦後最短の16日間の戦いでは、農政を含む重要政策の議論が十分に深まったとは言い難く、国民の暮らしをはじめこの国の行き先は依然、不透明感も漂う。18日には特別国会が開かれ、第2次高市内閣が発足する。国政には2026年度予算の早期成立はもとより、丁寧な議論に基づく国民生活に寄り添った政策の構築とその実行が求められる。
▼自民党は衆議院の3分の2を上回る316議席を獲得した。ただ、比例代表の得票率は36.7%で、6割超は他党を選んだ。当選もゴールではない。与野党問わず、全ての議員はその肩に国民の信が託されていることを自覚し、その責務を果たしてもらいたい。