今週のヘッドライン: 2026年03月 1週号

ふしちゃんファーム(株式会社ふしちゃん、本社:茨城県つくば市)では、有機JAS認証のイチゴ35アールを栽培し、「恋みのり」の10アール当たり収量は5.5トンを実現。従来から有機栽培してきたコマツナでの施設管理や施肥設計を応用し、さらに紫外線照射など新技術で病害虫を抑える。「世界に通用する技術を持って、日本を代表する農業経営になりたい」と伏田直弘代表(47)。5年で面積を約10倍に拡大した。米国への輸出などにも取り組み、経営のさらなる拡大を図る。
農林水産省は2月26日、2024年の農作業事故死亡者数が前年比51人増の287人に急増したと発表した。農業従事者10万人当たりの死亡事故者数も3.2人上昇し14.8人と過去最高を大幅に更新、全産業平均の約14倍に拡大した。特に5~9月は前年同期比で52人増加しており「夏場の高温が熱中症をはじめ熱中症以外の事故にも影響している可能性が考えられる」(農産局技術普及課)とする。本格的な農繁期を迎える中、正しい知識に基づく安全対策の確認・実践を基本に、官民連携で命を守る対策を抜本強化する必要がある。
気象庁は2月24日、3~5月の3カ月予報と、暖候期予報(6~8月)を発表した。平均気温は3~5月は全国で高く、6~8月も全国で高い見込み。降水量は3~5月は西日本太平洋側で平年並みか少ないと見通した。

埼玉県杉戸町のユー・ファーム代表・秋山勉さん(50)は、ハウス約30アールでキュウリを柱にトマトなどを栽培する。特にキュウリは近年の高温傾向で病害虫対策など労力が増える中、自ら育苗に取り組み、年2作から3作にすることで安定生産を目指す。収入保険には2023年に加入。記録的な猛暑で減収した際に保険金等を受け取り、経営継続につなげている。

京都府京丹後市弥栄町で、年間約100種類の有機野菜を生産するビオ・ラビッツ株式会社の代表取締役・梅本修さんは「地元の食材を子どもたちに食べてほしい」と、地域の農家と連携して学校給食委員会を結成し、地元の学校給食における地産地消率向上に取り組んでいる。このほど、株式会社坂ノ途中が京都市内で開いた農家の集いでの講演からこれまでの取り組みなどを紹介する。
中央果実協会は2月19日、都内で第27回「全国果樹技術・経営コンクール」の表彰式を開いた。農林水産大臣賞受賞者のうち3事例の概要を紹介する。

【秋田支局】水稲37ヘクタールや大豆17ヘクタール、エダマメなど野菜約5ヘクタールを手がける秋田市雄和種沢の農事組合法人種沢ファーム(構成員43人)。6アールで施設栽培する中玉トマトは現在、収穫期を迎え、冬の収入源の柱となっている。自動灌水システムやもみ殻を燃料としたボイラーを活用するなどコストに配慮した経営を心がける。
〈写真:収穫のタイミングを見極める加藤善隆代表理事(71)〉

【北海道支局】安平町早来守田の竹葉淳さん(47)、美由紀さん夫妻は、ホウレンソウを主力にアスパラガス、オクラをハウス23棟で栽培。露地約150アールでカボチャとサツマイモを作付けしている。
淳さんは「保険に加入することで安心感は得られましたが、それに甘えるだけではなく、今後も現在の規模を維持しながら作業や販売方法を工夫して、より安定した経営を目指していきたい」と話す。
〈写真:アスパラガスを栽培するハウス内で話す淳さん〉

【山形支局】「農業従事者の高齢化が進む中、農業を継続していくには、労力の負担軽減は必須」と話すのは、川西町西大塚の「農事組合法人みなみ方」代表理事・渡部広さん(71)。同法人では、農作業受委託事業を活用して育苗作業の一部を外部に委託することで、構成員の負担軽減と作業の効率化に取り組んでいる。
〈写真:播種した育苗箱を並べる受託者たち(写真提供=農事組合法人みなみ方)〉

【山口支局】周南市須金「かいたファーム」の海田幸二さん(52)は、12年前に観光農園を引き継ぎ、ブドウ(95アール、約30品種)とナシ(35アール、約15品種)を栽培。「除草はヒツジ2頭に活躍してもらっています」と話す。
県が行う「エコやまぐち農産物」認証制度の「エコ50(化学農薬・化学肥料の使用量を通常の50%以下に減らして生産される農産物)」を受けている。
〈写真:海田さんとヒツジのペル〉
▼東北大などの研究チームが、北海道沖の千島海溝沿いで超巨大地震に匹敵するひずみが蓄積されている可能性があるとの研究結果を発表、警鐘をならしている。
▼同地域は、過去の津波堆積物の分析から約400年前にマグニチュード8.8級の地震が発生し、断層が約25メートル滑ったとされる。研究チームは2024年まで5年間、海底3カ所を観測。年約8センチの速度でプレートにずれが生じていることを確認した。約400年に換算すると約30メートルに相当し、前回の超巨大地震と同レベルの力が蓄積されている可能性があるという。
▼日本は地震大国であり、多くの悲しみとともに経験・教訓・知見を重ねてきた。ただ、東日本大震災から15年を前に、日本赤十字社が全国の10~60代以上の男女計1200人を対象にした調査では、8割強が東日本大震災と同程度の地震が再び発生すると認識する一方、仮に起きた場合の自身の備えについて「対策ができている」は2割にとどまった。
▼地震の発生は防げない。だが、被害の軽減・抑制努力はできる。"いずれ"のために、"今"から備えを進めよう。