今週のヘッドライン: 2026年03月 3週号
米穀安定供給確保支援機構は6日、米のコスト指標作成等委員会を開き、主食用米取引の目安となるコスト指標作成方法をまとめた。「暫定的な指標」として、生産段階のコストは3月時点で玄米60キロ当たり2万437円(税込み)になると示した。4月1日に全面施行となる食料システム法では「合理的な費用を考慮した価格形成」を掲げ、コストなどの事由を示した協議を申し出た場合、買い手は誠実に応じることが努力義務になる。特に米など農相が指定した食料品は、農相が認定した団体がコスト指標を作成・公表し、合理的な根拠として活用できる仕組み。生産・消費双方が納得できる米の価格形成が実現し、持続可能な水田営農の確立につなげられるかが問われる。
農林水産省は11日、2026年産の水田における都道府県別作付け意向(1月末時点)を公表した。主食用米は前年産実績比6千ヘクタール減の136万1千ヘクタールで、平年収量(10アール当たり538キロ)による算定では、収穫量は732万トンになる見込み。同省の需給見通しに基づく需要量(最大711万トン)を21万トン上回る見通しだ。既に民間在庫の積み増しが鮮明となる中、需給の大幅緩和への懸念が強まる。
飼料価格の高騰や労働力不足などで畜産経営を取り巻く環境が厳しさを増す中、各地のNOSAI家畜診療所では診療や損害防止事業はもとより、感染症予防や飼養衛生管理に重点を置いた有償の「生産獣医療サービス」の提供を始めている。稲穂ちゃんがNOSAI職員のみのるさんに聞いた。

関東農政局はこのほど、「いばらキラキラ農業女子会」を水戸市内で開いた。農業女子プロジェクトの一環で、茨城県内で活躍する女性農業者ら約30人が参加。同市でフルーツトマトの栽培から加工・販売を行う株式会社ドロップ代表取締役の三浦綾佳さんの講演や「農業女子のお悩みトーク」をテーマにしたグループディスカッションなどが行われた。
畜産の現場で診療に携わる獣医師が研究成果を発表する「令和7年度家畜診療等技術全国研究集会」(主催・全国農業共済協会)が2~3日、曳舟文化センター(東京都墨田区)で開かれた。全国から選出された21題を審査し、農林水産大臣賞はNOSAI北海道の水田晴也獣医師による「代用乳の給与量変更により下痢症が低減した子牛疾病対策の1事例」が受賞。農林水産省経営局長賞9点(うち吉田賞1点、奨励賞2点)、全国農業共済協会長賞11点が選ばれた。大臣賞と吉田賞・奨励賞の受賞事例の概要をまとめるとともに、2日目に行われた「農場管理認定獣医師」をテーマにしたシンポジウムから、農場管理獣医師の役割や認定獣医師の活動についての報告要旨を紹介する。
農林水産省がさきごろ開いた「第13回全国鳥獣被害対策サミット」の会場では、最新の対策資材などが展示・紹介された。農業機械ジャーナリストの山岡玲さんが注目の製品・サービスを解説する。

【埼玉支局】白岡市のアルファイノベーション株式会社(山田浩太代表取締役、52歳)は、32ヘクタールでネギ栽培に取り組む一方、全国のネギ生産者と提携した通年の安定供給体制が取引先からの支持を集め、事業を拡大している。2021年からは市特産のナシ栽培にも参入。芝田直幸生産部長兼営業部長(40)は「白岡市産ナシ『白岡美人』は、先人が築いた強いブランド力がある。その品質と信頼を継承し、次世代につなげたい」と話す。 ナシ園地は、引退農家から引き継いだ慣行栽培の農園55アールに加え「低樹高ジョイント仕立て」の園地1.5ヘクタールを整備した。
〈写真:低樹高ジョイント仕立てのナシ園地で説明する芝田部長〉

【青森支局】「慣れない農作業が大変なこともあるが、それ以上に農業の楽しさが勝る」と話すのは「北里大学農援隊」の学生責任者・大脇詢平さん(21)。同会は北里大学獣医学部(十和田市)の学生有志によるボランティアサークルで、地域の農業者への手伝いを通じ、農業への理解を深めながら活動している。活動依頼のリピーターも多く、地域農家と良好な関係を築いている。
〈写真:依頼を受けるSNSを確認する大脇さん(左)と副責任者の大野熊悟さん(21)〉

【広島支局】「広島県をもう一度ニホンハッカの産地にしたい」と話すのは、世羅町の中尾友人さん(30)。「Naturefarmハレの高原」と名付けた農園で、ミントの在来種「ニホンハッカ」の栽培に取り組み、茶などの加工・販売も行う。中尾さんは環境に負荷をかけずに「ハーブ本来の香りを引き出すこと」が目標という。
〈写真:「面積を1ヘクタールくらいまで拡大したい」と中尾さん〉

【福井支局】「世の中から必要とされ続けるものは何か。たどり着いたのが食でした」と話すのは鯖江市大正寺町の機械部品メーカー「有限会社サンワ技研」の岸塚健志代表(44)。コロナ禍を機に、収益性とブランド化を追求するため、2024年8月、県内では前例の少ないメロンの水耕栽培に取り組んだ。
〈写真:「水耕栽培のメロンが、鯖江市を代表する特産品になっていけたら」と岸塚代表〉
▼横浜市で開かれる2027年国際園芸博覧会まであと1年。1000万人以上の有料来場者を想定し、明日19日からは前売り券の発売が始まる。
▼日本での大規模な花博は1990年の大阪開催以来2回目。今回は「幸せを創る明日の風景」をテーマに、自然環境が持つ多様な機能を暮らしにいかす日本の知恵や文化の活用をはじめ、国際園芸文化の普及や花・緑・農が身近にある豊かな暮らしの実現などにより幸福感が深まる社会の創造を目指す。サブテーマの一つには「緑や農による共存」を掲げ、日本の農の心を学び、分かち合い支え合うグリーンコミュニティのあり方を提案する。気候変動や生物多様性の損失など世界共通の課題への国際的な連携を強化するためにも、昨年の大阪・関西万博を超える"にぎわい"を期待したい。
▼横浜花博の公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」は、はるか宇宙から地球に憧れてやってきた好奇心いっぱいの精霊だ。地球人がこの星の価値を再確認する機会にし、争いや憎しみではなく、協力や笑顔の花を日本から咲かせていこう。