今週のヘッドライン: 2026年04月 3週号

2016年の「熊本地震」から10年。「仲間たちで酪農を続けることが村に活気を生む」と振り返るのは、熊本県西原村で酪農を営む有限会社山田牧場の山田政晴代表(76)だ。村内酪農家5戸が所属する西阿蘇酪農業協同組合の組合長として、酪農経営の多くが牛舎倒壊など被害を受けた中、離農者を出さない経営再建を先導してきた。飼料・資材費高騰で酪農の経営環境が厳しいものの、観光や体験受け入れなどを通じて消費者の理解醸成に努め、産地を将来につなごうと尽力している。
農林水産省は8日、自民党の農業構造転換推進委員会に2027年度からの「水田活用の直接支払交付金」(水活)の見直しの方向性案を示した。現行の水田10アール当たりの作付面積に応じた支払いから、水田・畑を問わず10アール当たり収量向上を支援する仕組みに切り替え、田畑のフル活用を推進する。対象外とする主食用米のうち業務用に限り対象に加える方針だ。単収向上の支援による輸入米からの市場奪還を視野に入れる。価格高騰で1キロ341円の関税がかかる外国産米の枠外輸入が増え、25年の輸入量は約10万トンに上った。
大豆は、出芽期から生育期の降雨により発芽不良や生育不良などによる収量減や品質低下が発生しやすい。さらに気象庁によると、今年4~6月の東・西日本の降水量は平年を上回る可能性がある。万一に備えて収入保険または大豆共済への加入が欠かせない。大豆共済の仕組みについて、稲穂ちゃんがNOSAI職員のみのるさんに聞いた。
近年、水稲や果樹などでカメムシ類害虫の被害が多発している。一方で、カメムシ類といっても全国各地で多様な種が生息している。営農に身近な存在であるカメムシ類の生態や近年の発生動向などを、南九州大学環境園芸学科の新谷喜紀教授に連載で解説してもらう。
春はスタートの季節。日々の食生活に漢方の視点を取り入れて内側から心と体を整えてみては。「ライフスタイルとしての漢方」を伝える漢方スタイリスト(漢方養生指導士)の吉田揚子さんに、この時期におすすめの「漢方ごはん」メニューを紹介してもらった。
一般社団法人日本蕎麦協会は先ごろ、「第37回全国そば優良生産表彰」の授賞式を東京都内で開いた。国産ソバの振興に向け、収量性・低コスト・品質向上などの面で模範となる生産者を表彰するもの。農林水産大臣賞に輝いた農事組合法人東大社と、農林水産省農産局長賞を受賞したライジングファーム株式会社の経営概要を紹介する。

【埼玉支局】県内有数のウメ産地として知られる越生町で「山口農園」を営む山口由美さん(58)は、ウメ1.5ヘクタールを栽培する。青果出荷に加え、収穫体験や梅干し作り体験などを通じ、消費者に食べ方や魅力を伝えている。自身の発信力を高め、越生町産ウメの知名度向上と産地の持続的な発展を目指す。
〈写真:開花中の園地で山口さん。「前線で活躍することで、全国女性農業者の励みになりたい」〉

【山形支局】「誰もやっていないキノコで勝負したい」と話すのは、東根市長瀞の「土田マッシュファーム」代表を務める土田孝広さん(58)。2016年に栽培を始め、生キクラゲを中心にナメコやシイタケも組み合わせながら、周年での出荷体制を築いている。現在は後藤淳子さん(58)とともに生キクラゲ約2400床、ナメコとシイタケを各700床管理する。
〈写真:「細かい管理の積み重ねが大事」と土田さん〉

【青森支局】十和田市で自家産の大豆とこうじを用いた「ごど」作りに励む山田浩代さん(67)。かつては冬の貴重なタンパク源として各農家で作られていたごどだが、製造の手間から希少となった。山田さんは先代からの技術を守りつつ、現代の食卓に合う新しい食べ方の提案に取り組む。
〈写真:「ごど作りは二段発酵が最大の特徴」と作業中の山田さん〉

【鳥取支局】「鶏で地元を盛り上げていきたい」と話すのは、湯梨浜町で「渡辺のびのび農園」を営む渡邉博之さん(49)。妻の由佳さんとともに約1200羽の鶏を平飼いする。合計2ヘクタールの圃場で野菜栽培も手がけていて、鶏が「健康にのびのびと生活できる環境づくり」に力を入れる。
〈写真:「鶏のことを一番に考え、愛情を持って育てている」と話す渡邉さん夫妻〉
▼目的地までの最短ルートはスマホが案内してくれる。ただ、地図を広げると、地域の広がりなどが視覚的に理解でき、名所を見つければ訪れたくなるし、田や川、山などの地名に出会えば、その地の風土が頭に浮かんでくる。
▼国土地理院によると、日本の国土面積は約37万8000平方キロメートル。世界61位の広さでドイツやノルウェーなどとほぼ同規模だ。ただ、世界地図で見ると違いは歴然。南北に長い島国という特徴が、豊かな食文化をはじめこの国の多様な魅力の土台だと教えてくれる。
▼地図は、地元の周辺環境をはじめ自然環境や歴史などを知る際にも有効だ。歴史図と比べるなどして見つめなおすと、新たな発見や郷土愛を強める契機になることもある。
▼次の日曜日、4月19日は実測による日本地図を初めて完成させた江戸時代の地理学者・伊能忠敬が、測量の旅に出た最初の日だ。当時の年齢は55歳で71歳まで国中を歩いて測り、日本地理学の礎を築いた。ちなみに、50歳で家督を譲って測量の道に進んだ偉大な先人は「学ぶのに遅すぎることはない」との言葉も残している。