今週のヘッドライン: 2026年04月 5週号
農林水産省は4月21日、自民党の農業構造転換推進委員会に2027年度からの新たな水田政策の基本的考え方・仕組み案を示した。「水田活用の直接支払交付金」(水活)の見直しでは事前契約などを要件に、10アール当たり収量に応じた面積払いで非主食用米の生産性向上を支援する。米粉用・飼料用は複数年契約を要件に追加支援を措置する。麦・大豆も収量に応じた面積払いとする考え。支援する単収の基準は地域性にも配慮して認定し、麦・大豆は田・畑でそれぞれ設定する。5月中に取りまとめ、政府が6月に閣議決定する骨太方針(経済財政運営と改革の基本方針)に反映させる方針だ。
農林水産省は4月17日、2025年産主食用米の3月の相対取引価格(全銘柄平均、速報)は前月比1711円(5%)安の60キロ当たり3万3345円と発表した。5カ月連続で前月を下回り、前月からの下落幅は過去最大となった。
農林水産省は4月17日、全国家畜衛生主任者会議を開催。鈴木憲和農相は周辺国・地域でアフリカ豚熱や口蹄疫など家畜伝染病の発生が相次ぐ中、人や物の移動が活発化する大型連休を控え、国内侵入防止へ水際対策など防疫措置の強化・徹底を呼びかけた。

鹿児島県垂水市でインゲンを中心にスナップエンドウやタマネギなどを栽培する株式会社カネキヨファームの代表・宮迫隆憲さん(41)は、約20人の従業員と共に30ヘクタールの圃場で高品質・安定生産に取り組んでいる。収入保険には自然災害への備えとして20年に加入。台風でインゲンに被害が発生した際や高温でスナップエンドウの収量が激減するなどした際に保険金等を受け取り、経営安定と雇用継続につなげてきた。今後も収入保険を支えに規模拡大や新規作物の導入など経営を発展させていく方針だ。

「ヤギを通して"やんばる"(沖縄県北部の呼称)を盛り上げたい」と話す、沖縄県今帰仁村の「やんばる牧場」代表・玉城照夫さん(62)。「多産ヤギの繁殖」「ミルク作り」を柱に牧場を経営する。独自の自家配合飼料を用いるなどして生産する肉は「美(ちゅ)らヤギ」の名称でブランド化し、臭みの少なさをアピールして県内飲食店などに出荷。搾乳施設を整備し、ヤギ乳の増産とヤギミルクアイスなどの加工品づくりにも注力している。現在は、もう一つの目標「観光牧場のオープン(2026年5月から開始予定)」に向け準備を進めている。
気象庁によると、今年の5~7月の平均気温は全国的に平年を上回って推移する見通しだ。夏の平均気温が統計開始以降最高を更新した昨年は、全国の熱中症による救急搬送者数が初めて10万人を突破。農作業中に救急搬送されるケースも相次ぎ、死亡例も確認されている。今年も高温傾向が予測される中、命を守る対策の徹底が欠かせない。農林水産省の公表資料から熱中症予防対策のポイントなどをまとめた。

【秋田支局】八峰町峰浜石川のレンチナス奥羽伊勢株式会社では、従業員やパートも含めた約35人でシイタケを栽培し、ハウス20棟を管理する。伊勢隼人代表取締役(39)は、2007年に就農。転職を機に父のシイタケ栽培を手伝い始めた。19年に事業継承し、23年に法人化。日本一のシイタケ農家になるため、奮闘が続く。
〈写真:「生産者のこだわりと流通のバランスが難しい」と伊勢代表〉

【北海道支局】有限会社賀集農産代表取締役・賀集達矢さん(40)は、由仁町岩内地区で水稲25ヘクタール、小麦6ヘクタール、大豆3ヘクタールを作付けしている。収入保険の加入初年度は、米価の下落により保険金の対象となった。「収入保険は価格低下など、幅広い要因に対応しているので、とても助かりました」と振り返る。
〈写真:2026年に新発売した冬季間限定販売の「賀集燻製野営米」を手に賀集さん〉

【大分支局】「農業と食を通して多くの人に笑顔や喜びを届けたいです」と話すのは、国東市安岐町の株式会社松原ファームで代表を務めている松原雅之さん(43)。7人の従業員と共に、水稲35ヘクタール、麦42ヘクタール、サツマイモ20アールを栽培し、働きやすい職場環境づくりの一環として、スマート農業を取り入れ、作業効率化を実践している。
〈写真:営農支援システム圃場の管理を行う松原さん〉

【埼玉支局】本庄市の戸塚大輝さん(36)は野菜栽培の傍ら、観賞用多肉植物の栽培にも取り組んでいる。農作業用ハウスの一角で「リュウゼツラン」別名「アガベ」を中心に約200品種を栽培する。「数十年という長い時間をかけて大きく成長し、1度だけ開花すると結実後に枯死して子孫を残す。その野性味ある生きざまに引かれる」と話す。
〈写真:リュウゼツラン「パリー・トランカータ」を手に戸塚さん。栽培3年目の鉢〉
▼数年ぶりに自宅で掘りたてのタケノコをゆでる。水で土を洗い流し、穂先と根元を切り落として皮を数枚むく。包丁で縦に切れ目を入れ、鍋に投入して水をたっぷり注ぐ。
▼そして登場するのが一握りの米ぬかだ。アクの原因物質が中和・抑制され、えぐみが感じにくくなる。米の一番とぎ汁でも代用できるそうで、イネ科の食材のうまみを引き出すのが米の副産物というのも面白い。
▼調理したのは「モウソウチク」だが「マダケ」「ハチク」「ネマガリダケ」なども代表的な食用品種。いずれも地下茎から次々に顔を出し食卓を賑(にぎ)わす。さらに「竹かんむり」に10日間を意味する「旬」と書くように、驚異的な早さでまっすぐ伸びることから縁起物としても親しまれている。一方で、生命力が旺盛な分、近年は管理が行き届かない放置竹林が問題となっている。
▼国内最古の物語が「竹取物語」であるように古くから日本人は竹を生活用品や各種資材などに活用。農業分野でも肥料や飼料などに利用されている。中東情勢の泥沼化で輸入依存のリスクが高まる中、国内に眠る宝に目を向け、有効活用する手立てはないか。春の味覚を味わいながら、そう思った。