ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2026年09月 1週号

過去最少4万2850人、49歳以下は1万5千人割れ 2025年の新規就農者数(1面)【2026年9月1週号】

 農林水産省は8月25日、2025年の新規就農者数は前年比1.5%減の4万2850人と発表。過去最少となった。特に49歳以下は前年比8.3%減の1万4410人となり、4年連続で過去最少を更新した。一方で65歳以上は7.3%増の1万7430人となり、2年ぶりに1万7千人を超えた。新規就農のうち、49歳以下は33.6%、65歳以上は40.7%を占める。政府は食料・農業・農村基本計画で、49歳以下の担い手数を30年に4万8千人とする目標を掲げている。農業の振興に向けては、定年帰農や移住・定住の支援策拡充とともに、将来の国内農業生産基盤を担う49歳以下の年齢層が参入しやすい環境整備が急務だ。

(1面)

住宅など浸水、農業被害も 石川・富山で記録的大雨(1面)【2026年9月1週号】

 石川県や富山県で8月27日未明から、相次いで線状降水帯が発生。石川県羽咋市で24時間雨量が340ミリ超、富山県永見市で350ミリ超となるなど観測史上1位を更新する記録的な大雨に見舞われた。石川県中能登町や富山県氷見市をはじめ河川の氾濫や住宅への浸水、道路冠水による集落孤立なども相次いだ。  農業関係では、水田への土砂流入や農作物やビニールハウスなどの冠水などが確認されている。NOSAIでは被害状況の確認を進めるとともに、迅速・適切な損害評価に基づく共済金の早期支払いや収入保険のつなぎ融資の周知などに努めている。

(1面)

持続可能な成長実現へ3兆1377億円 2027年度農林水産概算要求(2面・総合)【2026年9月1週号】

 農林水産省は8月27日、2027年度農林水産関係予算概算要求案を自民党農林合同会議に報告した。総額は26年度当初予算比36.7%増の3兆1377億円。「強く豊かな日本」投資枠も活用し、食料安全保障の強化などに向け、農林水産業の持続可能な成長を実現するための予算に重点配分した。27年度からの新たな水田政策の支援単価など実施経費や飲食料品の消費税率引き上げに伴う経費などは予算編成過程で検討する事項要求とした。収入保険制度の実施は205億円増の532億円、農業共済事業の実施は808億円でいずれも増額を要求した。

(2面・総合)

モモは5品種で作業効率化 リスク分散の果樹経営(3面・収入保険)【2026年9月1週号】

260901_4.jpg

 福島市の果樹農家・末永喜海さん(43)は、品種を組み合わせるなどして両親と、果実の高品質・安定生産に取り組んでいる。経営の柱とするモモは1ヘクタールで早生から晩生の計5品種を栽培し、作業の効率化を図るとともに気象などによるリスクを分散。リンゴは1ヘクタールで「ふじ」を主力に高温環境でも着色の良い品種を導入する。収入保険には2019年から加入。昨年は収穫期の大雨でモモの被害が発生したが、受け取った保険金等などを本年産に必要な資材費などに当て、経営継続・安定につなげている。

(3面・収入保険)

〈写真:10月上旬に収穫を迎える「シナノスイート」の前でNOSAI職員と情報交換する末永喜海さん(右)〉

野草や果樹葉を健康茶に 商品化で注目され山間地域に活気(5面・すまいる)【2026年9月1週号】

260901_5.jpg

 岡山県真庭市の山間地にある富原製茶組合では、茶生産に加え、ヨモギなど自生する野草や柿の葉など20種類以上の「健康茶」を開発・販売する。茶工場を運営するのは梶岡徹生さん(86)・美和子さん(67)夫妻。「高齢になっても、みんなで楽しく働ける場を残したい」と徹生さん。地域の茶生産が衰退する中、未利用資源も原料に仲間とともに新たな商品開発に取り組む。地域外からも活動への共感が広がり、販路拡大や情報発信などを応援する動きが生まれている。

(5面・すまいる)

〈写真:原料となるヨモギを手に梶岡美和子さん(左)と梶岡徹生さん(中)。右は木村亮さん。〉

排水性高め、省力・安定生産実現 アスパラガスの枠板式高畝栽培(7面・営農技術・資材)【2026年9月1週号】

 農研機構では、アスパラガスの「枠板式高畝栽培」の普及を進めている。排水性を高めて水田転換畑などでの生産安定を確保するとともに、収穫や栽培管理での作業負担軽減にもつながるという。農研機構野菜花き研究部門生産安定化グループの柳井洋介グループ長に技術の特徴やメリットなどを解説してもらう。

(7面・営農技術・資材)

収入保険/安心経営に不可欠な制度【山梨県・9月1週号】

260901_7.jpg

 【山梨支局】「気温が年々上昇し、カメムシが移動してきている」と話すのは、富士河口湖町大石の堀内恵一さん(74)。酒造好適米「玉栄」を186.6アール栽培している。
 25年に斑点米カメムシ類の吸汁被害を受け、不稔〈ふねん〉米の発生と等級の格下げで収入が49%減少。保険金等を受け取った。「収入保険がなければ安心して経営できない」と堀内さんは話す。

〈写真:5月下旬に田植えをした田んぼで堀内さん〉

収入保険/新たな取り組みに前向き【宮城県・9月1週号】

260901_8.jpg

 【宮城支局】亘理町逢隈地区で大型ハウス5棟(70アール)を使用し、「アルバリーノ」や「ブラジリアナ」など30種類のキクを年間約40万本栽培。「収入保険に加入しているという安心感があってこそ、新しいことにもチャレンジできる。今年から新たな取り組みとしてドローン(小型無人機)を使用した薬剤散布で省力化を図り、さまざまなキクを栽培していきたい」と話す。

〈写真:キクのハウス内で小野さん〉

水稲、果樹/夫婦で分担 経営継承【山形県・9月1週号】

260901_9.jpg

 【山形支局】「1人では難しい仕事も、2人で協力すれば2倍以上早く進む」と話すのは、村山市楯岡で水稲と果樹を栽培する安達修哉さん(27)。就農8年目を迎え、妻のりおさん(26)と農業経営を担っている。「これからも夫婦仲良く、できることを増やしたい」と笑顔を見せる。

〈写真:ラ・フランスの生育を見守る安達さん夫妻〉

補助事業活用し水田に電気柵/イノシシ被害未然に防ぐ【青森県・9月1週号】

260901_10.jpg

 【青森支局】田子町田子で水稲約80アールを栽培する滝川憲一さん(71)。昨年度、町の「防護柵等整備事業」を活用し、水田の周囲に電気防護柵を整備した。滝川さんは「被害の未然防止を進め、安心して農業を続けられる環境づくりにつなげたい」と前向きに話す。

〈写真:防護柵を設置した田んぼの前で「獣害への不安が軽減され、米作りを続ける励みになっている」と滝川さん〉

SNSや対面販売で交流/「おいしかった」が原動力【熊本県・9月1週号】

260901_11.jpg

 【熊本支局】熊本市の坂本猛さん(40)は、2025年4月に生まれ育った甲佐町で新規就農した。現在は米、麦、大豆のほか、スイートコーンやカボチャなどを栽培・販売している。坂本さんは就農当初から交流サイト(SNS)を積極的に活用し、農作業の様子などを日々発信している。「おいしかったと言ってもらえることがモチベーションにもつながる」と坂本さん。

〈写真:収穫したカボチャを手に坂本さん〉

防風林「大きくなる地球温暖化の足音。早急・加速度的な対策が必要【2026年9月1週号】」

 ▼世界の平均海面水温が最高を 更新した。欧州連合(EU)の 気象情報機関によると、8月2 2日に21.1度を観測、統計史上最も高かった2024年3月の21.09度を上回った。
 ▼南米ペルー沖で海面水温が高くなるエルニーニョ現象の発生が主要因とされる。国際機関などが世界の気象に大きな影響を及ぼすと警鐘を鳴らす中、欧州での猛烈な熱波など現下の異常気象が海水温をさらに上昇させ、次なる災害を生む。そんな悪循環も懸念されている。
 ▼日本でも今夏は最高気温40度超えの「酷暑日」が初の2桁台に突入、台風15号は観測史上初めて茨城県に上陸し西に進んだ。さらに深刻な渇水に苦しむ地域がある一方、千葉県や石川県、富山県ではわずか数時間で日常を一変させる豪雨が発生。異常が通常のように続いている。
 ▼"地球沸騰化"の足音が確実に大きくなる中、国際社会は最大限の対策に早急・加速度的に取り組む必要がある。ウクライナ侵攻から4年半、イランへの攻撃開始から半年が経った。大国が自国の利権のためにドンパチに明け暮れている場合ではない。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る