

▼丸くなったり、細くなったり と毎晩少しずつ姿が変わるもの といえば--。そう「月」だ。 約27.3日かけて地球の周りを回る身近な天体は、古くから暮らしと深く結び付いてきた。潮の満ち引きは月の引力が作用し、季節の移ろいや農作業の目安にも使われた旧暦は月の満ち欠けに基づく。
▼夜空で輝いて見えるのは太陽光の反射が理由で、月と太陽が同じ方向に来ると「新月」、地球を挟んで正反対に来ると「満月」になる。満月に向かう「上弦の月」は右半分が、新月に向かう「下弦の月」は左半分が輝く。地球の大気で光が散乱し、オレンジや赤っぽく見えることも人々を引きつける。
▼今年は9月25日が十五夜だ。一般に旧暦8月15日の夜の月を指し、旧暦の秋(7~9月)の真ん中に当たることから「中秋の名月」とも呼ばれる。団子やススキなどを供えるお月見は豊作を祈る伝統行事の一つ。全国的に長雨に見舞われ、局地的な豪雨が相次ぐ中、当夜に美しい姿を見られるかはわからない。ただ、そんな秋だからこそ、自然を思い、感謝と敬意を持って実りを味わいたい。