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農業共済事業

 三内丸山遺跡の調査から狩猟の民とされていた縄文人も、やはり、種を播き、食料を生産していたことが明らかになりました。人間が初めて種を播く……。そのときから秋の豊かな実りへの期待が生まれ、そしていつ襲われるかわからない自然災害への不安を身を持って体験していたのでしょう。人間の歴史は、こうした自然災害との共生と、闘いの歴史だったといえるかもしれません。


 日本のむらでは古来から、結(ゆい)、手間替え、無尽講、郷倉など、共同作業や労働力の交換が行われ、困ったときには助け合い、凶作などに備えて食べ物を備蓄しておく習慣がありました。また、自然災害、台風・洪水・冷害・地震・病虫害……に対応するための農家の知恵として開花したのが「農業共済制度」です。農家がどんなに心血注いで作物を育て上げても、どんなに完全な経営管理を行っていても、異常気象など自然の猛威に抗することは微力な一人間では到底不可能な場合もあります。だから、いつ自分に襲いかかるかもしれない災害に備えることが、将来の安定農業を望む農家には最も必要なのではないでしょうか。農業共済制度という、被害から農業経営再建にむけた大きな防塁があることは、農家の大きな支えになっているのではないでしょうか。


 「農業共済制度」は、農家が掛金を出し合い共同財産を積み立て、災害を受けた農家は、その共同の財産から共済金を受け取るという仕組みです。

RCヘリで防除する農業共済職員
(写真提供:NOSAI富士)


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